2026/08/10 20:28
財布をセミオーダーするとき、何を選びますか?
もちろん、まず気になるのは革の色だと思います。
「この革にしようかな」
「こっちの色もいいな」
と、財布の大部分を占める革は、やっぱり一番目につきます。
でも、実はもうひとつ選べるものがあります。
それが「糸」です。
意外と、糸はあまり注目されないことが多いです。
革の色を決めたら、糸はそれに近い色を選ぶ。
これはもちろん、とても自然な選び方です。
革と糸を同じ系統の色にすると、糸だけが目立つことなく、全体に一体感が出ます。
革そのものの美しさを邪魔しないので、僕自身もこういう組み合わせは好きです。
例えば、ブラウンの革にブラウン系の糸。
グリーンの革にグリーン系の糸。
そんなふうに合わせれば、落ち着いた雰囲気の財布になります。
でも、糸にはもうひとつ面白い使い方があります。
それが「あえて違う色を持ってくる」という選び方です。
先日、あるお客さんと財布の色を相談していたときのこと。
革はグレーとイエローを組み合わせることになったのですが、そこでお客さんから「糸をブルーとかでもいけますか?」とご相談をいただきました。

革と同じような色の糸を選べば、革と糸が馴染んで、まとまりのある雰囲気になります。
でも、そこにあえて違う色の糸を入れると、今度は糸そのものがデザインの一部になる。
革の色とは別の色が入ることで、ステッチが目に入るようになります。
つまり「糸は革を縫うためのもの」だけじゃなくて、「財布の印象をつくるもの」にもなる。
例えば、同じ革の組み合わせでも、革に馴染む色の糸にするのか。
それとも、あえて違う色を持ってくるのか。
それだけで、かなり雰囲気が変わります。
落ち着いた財布にしたければ、革に近い糸。
少し遊びを入れたければ、あえて違う色の糸。
「革はこの色が好きだけど、ちょっとだけ個性も出したい」というときにも、糸は結構使えます。
財布全体を派手にする必要はありません。
革は落ち着いた色のまま、糸だけ少し目立たせる。
それだけでも印象が変わり、ちょっとしたアクセントになります。
そういうさりげない遊びも、革小物の面白さだと思います。
今回のお客さんは、最終的にはブルーの糸を選ばれました。
最初に「黄色を入れたい」と決めていた財布に、さらにブルーの糸が加わる。
完成した財布は、最初から決まったデザインのものではありません。
革を選んで、糸を選んで「これはどうかな?」「こういう組み合わせはできますか?」と相談しながら、少しずつ決まっていったものです。
こういう選び方ができるのも、セミオーダーの面白いところ。
革の色だけでなく、ぜひ糸にも少し注目してみてください。
「革と同じ色にして、全体を馴染ませる」のもいい。
「いや、ここはあえて全然違う色にしてみよう」というのも面白い。
正解はありません。
むしろ、ちょっとくらい悩んだほうが面白い。
「この革に、この糸を合わせたらどうなるんだろう?」
そんなところから、自分だけの組み合わせを考えてみるのも楽しいと思います。

【オーダー品】
めっちゃ入る三つ折り財布
外側:グレー × 内側:イエロー
糸:ブルー
【今後の出店予定】
■千年未来工藝祭 | 福井
日時:8/29(土)11:00~18:00
8/30(日)10:00~17:00
場所:越前市アイシンスポーツアリーナ
■パンと音楽とアンティーク | 東京
9月19日(土)-20日(日)10:00~18:00
場所:東京オーヴァル京王閣
■デザインフェスタ vol.64 | 東京
日時:11/14(土)・15(日) 10:00~18:00
場所:東京ビッグサイト 西&南館
革や糸の色選び、使い方やお手入れのことなど「これってどうなんだろう?」と思ったことがあれば、気軽に聞いてもらえたら嬉しいです。

