2026/08/07 17:46
アトリエサボで使用しているイタリアンレザーは、とても発色がきれいな革です。
この美しい色は、染色技術だけで生まれるものではありません。
原皮の状態や、その時の湿度など、さまざまな条件が重なって生まれています。
表面には「スクラッチ加工」と呼ばれる、あえて細かな傷をつけたような加工が施されています。
そのため、使い始めは少しザラっとした独特の手触りがあります。
以前は別の革を使っていましたが、この表情や質感が好きで、今はこの革をメインで使用しています。
ただ、革は工業製品ではありません。
同じ色の革でも、ロットごとに色味は少しずつ変わります。
これは品質が安定していないということではなく、当然のことです。
人の肌の色が一人ひとり違うように、牛の肌の色も一枚一枚違います。
その上から同じ染料で染めても、まったく同じ色にはなりません。
質感も同じです。
「今回は少し硬めだな」
「今回は柔らかめだな」
そんな違いは毎回ありますし、色によっても印象は変わります。
財布を作っている途中でも、組み立ててみて「この部分は状態良くないな」と感じれば、そのパーツだけ別の場所から切り出して作り直すこともあります。
できるだけ品質を揃えるよう心掛けていますが、それでもまったく同じものは存在しません。
そして、お客さんの手に渡ってからも、それぞれ違う表情へと育っていきます。
使い方や保管方法、手に触れる回数。
そうした日々の積み重ねで、革の経年変化は大きく変わります。
それが革製品の面白さであり、長く付き合う楽しさでもあると思っています。
最近は、新しいシリーズに向けて2色の革も取り寄せました。
ひとつは、チョコレートのような少し苦みを感じる深いブラウン。
もうひとつは、大きな一枚革で見ると目がチカチカするほど鮮やかな濃いピンクです。
同じ形の財布でも、色が変わるだけでまったく違う印象になります。
作っている僕自身も、「こんな雰囲気になるのか」と新鮮な気持ちで製作しています。
サンプルも少しずつ形になってきました。
これから写真を撮って、販売の準備を進めていく予定です。
完成したら、またご紹介しますので楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。
【掲載の写真】
新シリーズ(COMMING SOON)
【今後の出店予定】
■千年未来工藝祭 | 福井
日時:8/29(土)11:00~18:00
8/30(日)10:00~17:00
場所:越前市アイシンスポーツアリーナ
■パンと音楽とアンティーク | 東京
9月19日(土)-20日(日)10:00~18:00
場所:東京オーヴァル京王閣
■デザインフェスタ vol.64 | 東京
日時:11/14(土)・15(日) 10:00~18:00
場所:東京ビッグサイト 西&南館
革や糸の色選び、使い方やお手入れのことなど「これってどうなんだろう?」と思ったことがあれば、気軽に聞いてもらえたら嬉しいです。
