2026/05/26 18:51
たまに昔作ったモノや失敗作を見返すことがあります。
今見ると、縫い目も粗いし、形も歪んでいる。
コバの処理も甘いし、革の厚みの選び方も今とは全然違う。
完成度だけ見れば、正直うまくない。
「よくこれで満足してたな…」と思うものもあります。
でも、不思議と捨てられません。
たぶんそこに「その時点での自分ができる最高」が残っているからだと思います。
「どうしたらもっと綺麗に作れるんだろう」
「なんでここだけうまくいかないんだろう」
そんなことを考えながら、何度もやり直していた時間。
失敗ばかりだったけれど、確かに前に進もうとしていた跡があります。
しかも面白いことに、後から見返すと「これ、何が失敗だったんだっけ?」と忘れてことも結構あります。
当時は真剣に悩んで、納得いかなくて、何度も試行錯誤していたはずなのに、時間が経つと案外覚えていない。
でもその失敗があったからこそ「じゃあ次はこうしてみよう」が生まれて、少しずつ改良されていく。
気づけば、今作っている形につながっていたりします。
だから正確には失敗はではなくて「完成へ向かう途中」なんだと思います。
SNSでは綺麗な完成品が並ぶことが多いけれど、実際のものづくりって、その裏でたくさん失敗しています。
一回で理想通りにできることなんて、ほとんどありません。
縫ってはやり直して、作っては崩して、また試してみる。
その繰り返し。
でも、その時間があるからこそ、少しずつ自分の形になっていきます。
完成品した際の喜びは計り知れないけど、その裏側の不格好な試作には、その時にしか出せない熱量があります。
「もっと良くしたい」って必死だった跡が残っている。
完成されたものにはない、生っぽさみたいなものを感じます。
だから今でも、昔の失敗作を捨てられずにいます。
たぶんこれから先も、増え続けるんだろうなと思います。
革や糸の色選び、使い方やお手入れのことなど「これってどうなんだろう?」と思ったことがあれば、気軽に聞いてもらえたら嬉しいです。

