2026/01/06 18:30
ウチで使っている革は基本的に雨に弱いし、日差しにも弱いので気を使うことが多い。
日常でガンガン使うには、だいぶ面倒くさい素材です。
例えば、外出先で急に雨が降ってきたら。
バッグなんかはすぐシミになります。
防水スプレーをかけていれば少しは安心だけど、それでも「あ、大丈夫かな」と一瞬気になる。
湿気が多ければカビだって生えるし、置きっぱなしにしていれば状態も変わる。
そういう素材です。
なので合皮のほうがずっと扱いやすいと思います。
雨も日焼けも、そこまで神経質にならなくていい。気楽に使える。
それでも革を選ぶ人は、その面倒くささを分かった上で使っているんだと思います。
便利だから、ではなくて。
車で例えるなら、旧車に乗る感じに近いのかもしれません。
最新の車みたいに何でも付いていて便利なわけじゃないし、トラブルも多い。
燃費だって良くない。
でも「こいつポンコツだけど、可愛くてしょうがないんだよな」みたいな感覚。
革って、たぶんそういう素材。
いまATELIER SABOの工房として使っているスペースは、もともとは物置としてしか使っていなかった場所です。
湿度がかなり高い。
20代の頃、結婚する前に妻から誕生日プレゼントでもらったエンジニアブーツを、何も考えずにこの場所に置いていたことがあります。
しばらくして見てみたら、白カビだらけになっていて、もう履ける状態ではありませんでした。
それ以来、工房では24時間、除湿機をかけっぱなしにしています。
革は放っておいても大丈夫な素材じゃない。
その代わり、ちゃんと向き合うと応えてくれる。
やっぱり付き合いやすいとは言えないけど、それでも手放せない素材です。


