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2025/12/16 20:27

少し前にATELIER SABOでは送料を最大500円に変更しました。

正直に言うと、この送料設定はお店としては赤字です。

それでもこの形にしたのには「何より革のはぎれが増えていくのが嫌だった」という作り手としてのかなり個人的な理由があります。


日々、確実に増えていく革のはぎれ

革小物を作っていると、どうしても革のはぎれが出ます。

商品ごとにサイズも形も違うため、これは避けられないことでもあります。

最初から無駄が出ないように考えて裁断しています。

それでも制作を続けていると、日々少しずつでも確実に革のはぎれは増えていきます。

その様子を見るのが好きではありません。

まだ使える革なのに。質感もよく色もきれいで「これ、絶対に何かに使えるよな」と思う革ばかりなのに。


捨てたくない、という単純な気持ち

革のはぎれは、放っておくと増えていきます。

保管場所にも限界がありますし、現実的にはいつか処分しなければならなくなるかもしれません。

でもそれを捨てるという選択はしたくない。

食品ロスという言葉がありますが、革にもどこか似た感覚があると思っています。

使える素材を使わないまま終わらせてしまうこと。

それが作り手として納得できませんでした。


小物として、もう一度役割を持たせる

革のはぎれの中には小物であれば十分に使えるものがたくさんあります。

靴べらやコインケースなど小さな革小物にすることで、もう一度きちんと役割を持たせることができます。

ただそういった小物はどうしても価格を抑えたものになります。


送料が理由で、選ばれなくなるのが嫌だった

商品そのものは気に入ってもらえても、送料を含めると割高に感じてしまい購入を見送られてしまうことがあります。

それははぎれから生まれた革小物にとっても、少しさみしいことだと感じました。

だから低価格の革小物でも、できるだけ気軽に選んでもらえるように、送料を最大500円に設定しました。

結果として、送料分はお店側の負担になります。

それでもはぎれを無駄にしたくないという気持ちの方が、自分の中では大きかったです。


それでも宅急便で発送する理由

実は送料をもっと安くする方法もあります。

レターパックのような、ポスト投函の発送方法を使えばコストはさらに抑えられます。

ただ、ATELIER SABOでは、基本的に宅急便での発送を選んでいます。

ポスト投函の場合は荷物が押し込まれてしまったり、ラッピングが崩れてしまったりする可能性があります。

また、配送中に外装が凹み、商品に負荷がかかってしまうことも考えられます。

せっかく選んでいただいた革小物を、できるだけ良い状態で気持ちよく受け取ってもらいたい。

その思いから宅急便での発送を続けています。


無駄を減らすために、今できる選択

送料500円という設定は完璧な答えではないかもしれません。

それでも今のATELIER SABOにとって、革のはぎれを減らし捨てずに活かしていくためのひとつの選択です。

もしこの考え方に、少しでも共感してもらえたら。

はぎれから生まれた小さな革小物にも目を向けてもらえたら嬉しいです。


色の組み合わせに迷ったり、ちょっとした疑問があればLINEでお気軽にご相談ください。

カラーコーディネーター資格を持ち色に精通した元広告デザイナーの革職人、サボさんが丁寧にお答えいたします。



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