贅沢で耐久性に優れたイタリアンレザー。革製品といえばイタリアンレザーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。今回はイタリアンレザー・革製品の魅力と歴史について紹介しています。また当店「ATELIER SABO(アトリエ サボ)」では、イタリアのサンタクローチェ地区が誇るVirgilio社製の「MARGOT(マルゴー)」ブランドの革製品を使用しています。今回の記事ではMARGOT(マルゴー)の特徴と魅力についても紹介していますので、ぜひご覧ください。 

まずはイタリアンレザーそのものの特徴や素材、加工方法などについて簡単に説明していきたいと思います。 

イタリアンレザーは、その製法や美しい仕上がりが世界中で高く評価されています。特に、伝統的な手法である植物タンニンなめしによって作られる皮革は、独特の風合いと耐久性を兼ね備えています。植物タンニンなめしの方法は、皮革に深い色合いと独特の柔らかさを与え、長時間使用しても形を保つことが可能です。 

鞣す(なめす)いうのは、畜産動物などの皮を、革製品で使える状態の革にするという意味を持っています。イタリアンレザーでは主に牛革を使用しており、鞣す方法は使用用途によって異なってきます。 

原料となるのは主にヨーロッパ産の牛革で、イタリア各地に特化した製革所で加工されます。加工方法には植物タンニンなめしの他にも、クロムなめしやコンビネーションなめしといった方法があります。 

・特徴：環境に優しく、使い込むほどに味が出る。また、アレルギーを引き起こしにくいという特性も持ち合わせています。

・用途：高級バッグ、靴、財布 

 ・特徴：生産効率が良く、色のバリエーションが豊富。また、水に強いため濡れてもその形状を保つことができます。

 ・用途：カジュアルなバッグや靴 

・特徴：タンニンとクロムの長所を併せ持ち、柔軟性と耐久性が向上します。

・用途：多様な革製品 上記のように複数の加工方法で様々な革製品が作られています。 

イタリアンレザーは、その高品質と独自の加工技術により、国際的にも非常に評価されています。特に高級ファッションブランドや高級車の内装など、プレミアムな市場で多く使用されており、これがイタリアンレザーのブランド価値をさらに高めています。

イタリアの製革業者は環境保護にも積極的で、持続可能な製法を取り入れることで業界全体のエコフレンドリーなイメージを向上させています。具体的には、廃水処理技術の改善や、再生可能エネルギーの利用拡大などが進められています。 

・廃水処理施設の近代化 ・製造過程でのエネルギー消費の最適化 

・リサイクル可能な材料の使用促進

イタリアンレザーの起源・歴史は、古代ローマ帝国の時代までさかのぼります。 イタリアンレザーがどのような歴史を辿ってきたのか、簡単にみていきたいと思います。

 

古代ローマ時代に革製品の利用が初めて文献に記されています。ローマ帝国は他の国と比較して皮革製品の流通が早く、その理由としてヨーロッパの広大な領土を武力行使によって支配したことが大きな理由となっています。 

中世ではヨーロッパ各地でタンニンなめしの技術が発展しました。タンニンなめしの技術が発展したことで、革製品の生産・流通が大きく拡大し、市場も広がっていきました。 

芸術と革工芸の黄金時代とも言われている「ルネサンス時代」革製品の生産流通はフィレンツェで広く普及されていきました。イタリアンレザーの代名詞とも言われる「植物タンニンなめし」が誕生したのもルネサンス時代です。 

19世紀後半では、産業革命による革製品の大量生産が開始されました。 産業革命によって皮革製品は瞬く間に世界へと大きく広がっていき、認知されるようになりました。 

イタリアンレザーは、特にフィレンツェ地域での革職人により発展しました。フィレンツェは革工芸の中心地として、高度な技術と芸術性を持ち合わせた製品が生み出されたことで知られています。この地域での革加工技術は数百年にわたり受け継がれており、その技術と伝統が今日のイタリアンレザー品質の基盤をつくり上げています。 

20世紀初頭には、イタリアンレザーはヨーロッパだけでなく、海外市場にも広がりを見せ始めます。特に第二次世界大戦後の復興期には、美しく耐久性のあるイタリアンレザーはアメリカやアジア市場で非常に人気となり、多くの高級ファッションブランドがイタリアの革を使用するようになりました。その結果、イタリアンレザーは「高級素材の代名詞」として世界中で高く評価されるようになります。 

イタリアンレザーは、その耐久性の高さで知られています。厳選された原皮と伝統的なタンニン鞣しにより、耐水性と耐久性が強化されており、長期にわたる使用に耐えうる高品質な革製品が生み出されます。イタリア製のレザーバッグや靴は、多くの専門家やファッション愛好家から高い評価を受けています。 加えて、イタリアンレザーの製造過程において使用される植物由来のタンニンは、環境への影響が少なくサステナブルな製品作りを支えています。このエコフレンドリーなアプローチは、環境意識の高い消費者にとっても重要なポイントです。 

イタリアのレザー製品は、使い込むほどに味わい深い変化を遂げます。特にタンニン鞣しの革は、利用することでさらに独特の光沢や色深が増し、それが個々の持ち主のライフスタイルを反映した独自の物語を紡ぎます。 経年変化は、色の暗化や艶の増加、柔らかさの向上といった具体的な形で現れます。例えば、長く使い続けたイタリアンレザーの財布は、新品時とはまったく異なる独特の風貌を持つようになります。これらの自然な経年変化が、使用される方にとっては重要な魅力となっています。 このような美しい経年変化を実現するため、イタリアの職人たちは丁寧な仕上げを欠かしません。伝統的な方法を駆使しながら、現代のニーズに応じた革製品を生み出しています。 

イタリアンレザーを代表する製造企業の一つであるVirgilio(ヴィルジーリオ)社は、イタリアのサンタクローチェ地区に位置しています。この地区は、長い歴史を持つ革の加工と製造において、世界的にも知られる革製品の中心地です。 

Virgilio社で使用される伝統的な製造技術は、高品質のイタリアンレザーを生み出しています。厳選された原皮から始まり、独自のなめし技術と仕上げに至るまでの各段階は、職人の手によって丁寧に行われております。 工程 選定：最高品質の原皮の選定 なめし：伝統的なベジタブルタンニンなめし 染色：自然な色素を用いた染色 仕上げ：手作業による細部の調整と磨き 

Virgilio(ヴィルジーリオ)社では、製品が市場に出る前に厳しい品質検査を行い、一つ一つの製品が高品質であることを保証しています。これにより、長持ちする製品を提供することができています。 

Virgilio(ヴィルジーリオ)社は、持続可能な製造方法を取り入れており、環境負荷の低減を図っています。使用される材料とプロセスの選択において、環境保全を考慮しています。 

ここでは、MARGOT(マルゴー)の特徴について紹介します。 

表面のスクラッチ加工：MARGOTの革製品は、特有のスクラッチ加工を施すことにより、使用するほどに個性的な風合いが増すという特性があります。この加工法は意図的な傷を加えることで、製品ごとに異なる独特の表情を生み出します。 

経年変化による自然な艶：時間が経過するにつれて、MARGOTの革製品は自然と光沢が増し、豊かな色味と深みが増します。この自然な経年変化は、使用者との日々の接触を通じて育まれるため、製品にとってユニークな歴史を刻むことができます。 

低いメンテナンスの必要性：MARGOTの革製品は高品質な材料と製造工程を採用しているため、日々のケアがほとんど必要ありません。忙しい現代人でも簡単に長期間用いることができ、維持の手間を省くことが可能です。 

MARGOTでは、生産プロセス全体を通じて環境保護に配慮しています。使用されるレザーはすべて環境負荷の低い方法で加工されており、持続可能な製品作りを心がけています。 

MARGOTの製品ラインナップは、性別を問わずどなたでも使用しやすいデザインが特徴です。シンプルで洗練されたデザインは、どんな装いにも合わせやすく、様々なシーンで活躍します。 

イタリアンレザーはその耐久性、美しいエイジング変化、そして強靭な素材が特徴です。特に(MARGOT)マルゴー製のイタリアンレザーは、Virgilio社が製造することで更なる品質の保証がされており、スクラッチ加工が施された表面や経年変化による自然な艶が、多くの皮革製品愛好家から高評価を受けています。 当店「ATELIER SABO(アトリエ サボ）」では、イタリアンレザーの素材の中でもMARGOTを使用しています。美しい経年変化がお楽しみいただける最高品質の革製品です。ATELIER SABOが作り上げる財布やバッグ、文具などは全て100%ハンドメイド、手縫いの革製品を製作するオリジナルブランドとなっています。ぜひ今回の記事でご興味を持たれた方は、当店のオリジナルブランド商品をぜひチェックいただけますと幸いです。